こんにちは、たけちよです。
このブログでは、この先の変化の激しい時代において、全ての世代のビジネスマンにはもちろんのこと、特にX世代にあたる40歳以上の方々は知っておかないといけない知識や考え方をできる限り分かりやすく、短い文章で発信しています。
このブログで大枠を掴んでから、他のサイトや書籍などで理解を深める、というような使い方をしてもらえればと思います。
今回は、建設業界でのIT化のコンテックについてお話します。
コンテックを一言で言うと?

コンテックとは、Construction(建設)とTechnolgy(技術)を掛け合わせた造語になります。
建設業界での就業者は、1990年代は680万人いましたが、現在は500万人まで減少しています。
また建設業界では高齢者(55歳以上)が働いている割合が高く、全体の33%になります。
全産業での就業者の高齢者(55歳以上)の割合は29%なので、高いことが分かります。
これからの10年でさらに100万人以上の労働者が減るとも言われていて、人手不足が大きな課題になる為、ITを活用して生産性を高めることが求められています
アメリカでは、2010年頃から活発化し、日本では2016年頃から国交省が「アイ・コンストラクション」という取組みで、ITで建設業の生産性を高めようと進めています
どんなテクノロジー?

コンテック におけるテクノロジーは、AI、ドローン、VR、AR、BIMと様々です。
ドローンは測量の分野で力を発揮しています。
ドローンが遠隔操作で測量できるようになってきている為、これまで数週間かかっていたのが数日でできるようになっています。またAIを搭載している為、建設における分析も同時に可能になります。
BIMはあまり聞かないと思いますが、Building Information Modelingの造語で、3次元モデリング技術です。
これまでの3DCADは、2次元にしてから3次元化していた為、修正したい場合は2次元からやり直さなければいけなかったりなど工数がかかっていましたが、BIMであれば最初から3次元で設計ができるようになります。
2010年頃に出て、現在は約70%の企業が導入しています。
VRを絡めることで360度視点で確認ができる為さらに作業効率が上がります
具体的な事例は?

【1】ARAV(アラブ)
東京大学発のスタートアップ企業のARAV(アラブ)は建設機械を遠隔操作する「ウェブコントローラー」を開発しました。
通信用SIMを内蔵した機器を取り付ければ、パソコンや、スマホ、もしくはプレステのコントローラーのようなものでショベルカーなどを動かすことができます。
建設業の死亡者は年間300人以上となっていて、全産業の3分の1を占めています。遠隔操作であれば、土砂崩れなどのリスクがある危険な場所に行く必要はありません。建設現場を事務作業のようにテレワーク化できるようになります。
【2】ANDPAD(アンドパット)
2012年に設立されたANDPADでは、現場の写真や工程表をクラウド上で現場監督と作業員が共有するアプリを開発しています。
疑問点は事前にチャットでやりとりをし、現場での打ち合わせを避けて工事だけに集中すれば感染対策や作業の効率化にも繋がります。
40億円の資金調達にも成功し、現在5万社の企業が利用しています
【3】助太刀
「助太刀」は建設業界に従事する全ての受注者、発注者を繋ぐマッチングアプリです。出会うのが難しかった職人や、今すぐに働ける現場情報を提供しています
付帯サービスの助太刀Payを使えば、その日の工事代金を仕事が終わった時点ですぐに受け取ることができます。
最後に。

このように建設業界をITで変えるという、コンテックが存在感を増してきています。
また、これまで課題だった人手不足に加え、コロナの感染拡大を受けて、生産性向上と感染予防がより一層の重要性をもたらしています。
日本では、東京の再開発や2025年の大阪・関西万博など大型のプロジェクトが控えていることもあり、今後ますます建設業界のデジタル化が進むことになります。
HRテック、エドテック、フィンテックなど多くの業界で、IT化が進められています。
変化の波に乗り遅れないよう、幅広い知識や経験をし続けましょう
では、また。。